2017年03月07日

上場について。

最近別に調子は悪くない。
Facebookいいね数10万まであと500を切った。
あと数日で達成するだろう。

これが今年度最大の目標だった。
計画通りには全くいかない人生の中で、
一度積み上げられたら無くならないものというカテゴリーでは、
結構な成果を出せたような気はする。

売上は変動するので、
積み上げたと思ったらスルリと
別のところへ行ってしまうということもあって、
なかなかこれを目標にするのは違うと最近思っている。

あとは売上というのは結果の一つなので、
それは何かの目的に向かう過程で生まれるものだ。
成果の中の一つということだろう。

で、本題だが、売上を目標にできる人と、
できない人がいるなぁと。
月商1000万を達成するのに僕は10年かかった。
しかし一度達成すれば良いわけではない。
ずーっとずーっと次の月、次の月へと続いていく。
そのプレッシャーたるや・・・。
また、景気やメディア、社会の関心の向きによっては、
簡単に何割減になる。

なので、これをずーっと12年以上繰り返すと、
売上を目標にするのはやめようとなった。
何ということだろう。資本主義に背を向けるのかと。

いや、理想とする状態を維持するのに、
必要なものが売上で、そこから経費を引いて出るのが利益。
僕はそう考えると、理想とするものを手に入れたら離したくはないので、
「無くならないもの」ということになる。

色んなものがあるだろうが、
たとえば東京ショールームや海外のショールーム、
上場を維持することだったり。
一つも達成していないが、たとえばそういうのが積み上げられるもの。
ただ何となく目的もなく売上をじゃあ今月はこれで、
と言っても自分の心も納得しない。目的がない。

僕もある程度生きてきて、
目標を達成できるときとできないときがあることが分かったが、
多分そういうことなんだろうと。

125カ国・地域を巡ったが、
いくらかかるとか何年かかるとか考えてもいなかった。
ただそれを達成できるように維持する
ぎりぎりの収益は得ていたからおそらくできたんだろう。

今の半分ほどの売上しかなかったが。
でも、今の無気力な状態よりはエネルギッシュで魅力的だったに違いない。

じゃあ答えは簡単だ。
どういう状態が欲しいのか。
僕は100カ国行った自分が欲しかった。
オリンピックに出たいとおそらく大差ない。

そして上場してたくさんの人に知ってもらいたいというのも本当のところだろう。
デメリットばかりで、むしろ今はデメリットが上回るような気もするが、
それでも職人.comを上場させて社会の公器にできたという達成感がなお上回る。

色んな未来があるが、人それぞれ叶うもののタイプが違うということか。
僕は一度達成すればずっと自慢できるものが叶いやすい(笑)。
知人の飲み屋に行ったときに「あ、この人こう見えて上場企業の社長なんですよ」と
紹介されるのを想像するだけでわらけてくる。

また、シンガポール時代の友人や先生にも知ってもらえたら嬉しいなぁとなる。
やっぱり上場は会社をほぼ売りに出すのだから、
相当な覚悟も必要だし、やはり個人所有から公の所有になることで、
かかる経費や自由度が減るとか色んなことはあるけれども、やはり凄いことだと思う。
と、この思いを忘れないでいたい。

最近ね、何も目指す気がしなくて大変だったんだわ。
もう田舎で隠居暮らしをしたいぐらい。

もちろん職人.comをこれからも良いサービスにしたいとはいつも思っていたけど、
そういった責任感も35を過ぎて多少なりとも付いてきたのは良いが、
その責任に押し潰されそうになることも多々ある。

だから、それよりも遥かに大きな楽しみがないと、
と思って色々と模索していたが、やっぱり上場かなぁと。
これによって異業界の方々にも多少なりともインパクトを与えられる。
そして今日聞いたインタビューでは上場企業の経営陣こそ、
上場することや維持することの大変さが身に沁みているから、
同じく上場企業のことを信頼し尊重してくれるということだった。

まさにその通りだよね。
上場していない100%オーナー企業で誰も見ていなければ、
誤解を恐れずに言えば「楽なもんだ」ってときはある。
株主に知らない人がいる上場企業経営者から見たら、
お気楽な稼業と言われても仕方がない。

というわけで、改めて上場って凄いことだし、
大変だし、尊敬されるべき素晴らしいことだなぁということで。
sakuraishinya at 23:38



プロフィール

2004年から日本製工芸品オンラインストアの職人.comを運営しています。これまで134カ国・地域を旅しました(旅行記はこちら)。
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