2023年05月10日
高雄から台北、そして帰国。




















本当に楽しい、有意義な出張だった。この学びを生かしていきたい。
今回改めて感じたのは、台湾の美食っぷりはもちろんのこと、日本統治時代の日本人の美意識の高さをまさか外国で気付かされるとは、といったところ。
我々は戦時中のことについて、ほぼ日本人は悪いことをしたとしか教えられていないが、日清戦争により割譲された台湾の50年においては、もともと独立していた地域の台湾が清に支配され、その後日本に支配者が変わったという流れで、日本は台湾を攻めて攻略したわけでもない。むしろ清時代や、日本統治よりあとの国民党支配よりも遥かに台湾に貢献したと言えるのでは。国民党との対立は、二・二八事件をはじめ、今も台湾を本省人と外省人で分断する原因となっている。
しかしながら、全員が日本人を歓迎していたかというと全くそうではなく(何度も反乱があった)、日本人が去ったあとの台湾を台湾人が、「犬が去って豚が来た」と表現したような心境でもあったのだろう。
とはいえ、8割以上を占める本省人は戦後に中国本土から来た200万人の新たな支配者よりも、美しい建築物を数多く残した日本人に敬意を持っている方が多いことは確かだろう。大事に保存していただいている建物を見れば分かる。本当に感謝だ。まだ見たことがない方はぜひ我々のご先祖様が異国の地で造った数々の建築物をご覧いただきたい。教科書では教わらないものを感じ取れるはず。
なぜこのようなことを書いたかというと、日本人がすべて過去に悪いことをしたと思うばかりでなく、先人たちの人生をかけた偉業を帳消しにしてもらいたくないからだ。誰も世界の秩序が不安定な時代に生まれたくはなかっただろう。そんな中、インフラ整備に高度な教育、まちづくりを行った努力を忘れてはいけないと思う。現在メンテナンス中の市の施設でも、日本人かと聞かれて、はいと言うと特別に入れてくれた。その建物も日本人が造ったものだった。帰りになんとお土産まで頂いた。台湾人に教えられた気がするね。日本人としての誇りを忘れるなと。
sakuraishinya at 23:27