2024年12月18日

なんとかカレンダーが完売しそうだ。

今年は冊数を増やされたそうで、当店も協力させていただき、過去最大の1300枚だったかの販売をあと10枚程度で完了する。売れ残ってどうするという商品なのでね。やったことのない新年の挨拶回りでもするんかと。

毎年買っていただく方も多い手仕事フォーラムさんの日本の手仕事カレンダー。もしご希望の方は今すぐにご注文くださいませ。明日には、あ、日付が変わっているので今日には完売することはほぼ確実なんで。ホッとするわ(笑)。

ところで、今年一年を振り返ると、よくやったと褒めたい。この5店舗を維持しながら、さらに会社への個人の貸付金を回収するというミッションをなかなかうまくできたと思う。去年は全然ダメだった。やはり、何かをやろうとすると、1年以上かかることもあるね。

それと健康。年齢も年齢で、そろそろ暴飲暴食ができにくくなり、というか体に異変が起きるようになり、それとともにかつては午前3時まで一緒に飲んでいた妻といろいろと今後のことを考えるようになった。

やはり体が一番大事だと思った。半年以上腹痛が止まらなかった時、この腹痛が止まるなら、会社を譲ることも厭わないと思えたほど。なんとか収まった。あれは何だったのか。今も後遺症は若干あるが、昨年の暮れにとあるお店で食べた生焼けの鶏レバーにより食中毒になり、それがきっかけで慢性的な過敏性腸症候群になった。これまでそのようなやっかいな病に冒されたことがなかったため、意識の変化はものすごいものがあった。そしてこれを元に、すべての人にとって、自分の命が圧倒的に世界で一番大事なんだと気付いた。なので、これを前提にして人生というものを、人との関わり合いを捉えていきたいと思った。

あとは細かいことを書くと、在庫管理。稲盛さんの『実学』という本を見直すと、必要な在庫しか持ってはいけないということがくどくどと書いてある。これについては経理部長とかとも何度も言い争いになったそうだが、何年もやり合っている間に、部長のほうが「よく分かりました」となったそうだ。というのは、安くなるからとたくさん仕入れると、それを保管する倉庫がまず必要になり、その分の家賃を払う羽目になる。さらには、大切に使うという意識が欠落してしまうようだ。どこかいい加減に、たくさん消費してしまったりと、この二つにより事業に悪影響が出る。本当に思い当たる節がありすぎる。メーカーさんへ値上がり前に駆け込みでたくさん発注すると、メーカーさんに負担がかかるのはもちろんのこと、うちもたくさんあって早く在庫を減らしたいからと、何度も何度もお客さんにご案内することになり、顧客離れを引き起こす。よかれと思って仕入れたのに、悪くなるもののほうが多い。これに気付かれた稲盛さんは本当にすごいと思う。お母さんが親戚の方の売れ残った野菜を好意で破格だが買い取られていたそうだが、食べられるうちに使いきれない量なので、「近所の友達を連れてきなさい」と自分の友達みんなにごちそうしたりしているのを見て、安く買えた食べ物だったが短期間で大量に消化せざるを得ないことを知った。名著『ザ・ゴール』にも似たこの気付きは日本経済を底上げしたね。少なくともうちを。

そんなわけで売上は決して良くはないのだが、上記のような細かいことと、広告の成果を分析して厳選するようにして、それをひたすら1年半繰り返して、なんとか年間で1000万近い金額を回収できた。これを元手にしてまた勝負をかけることができる。

職人.comとは何なのかともよく考えた。オリジナル商品や自社ブランドといった差別化を徹底的に検討した。だが、それをしてしまえば、純粋プラットフォームとしての立ち位置が崩れてしまう。「これからオリジナルでも何でもやってやらぁ」と思って、40時間かけて往復した舞鶴〜小樽のフェリー旅。そこでひたすら妻と酒を片手に語り合っているうちに、自分がやりたいのはやはりプラットフォームとしてのブランドの確立だと思った。オリジナルを作らないのはメーカーさんのためではない。自分のためだと。あっという間の人生の中で、唯一世の中に貢献できたのが職人.comという店。それが20年間どんな店だったのか。「見出し発信する」店だった。それこそが得意なことだし、求められていることだし、やっぱりやりたいと思えた。

そんな感じで2024年は2008年並みに学びの多い年になったと思う。来年の目標も決まっている。毎日売上68.5万を達成し続けるだ。5店舗なので、1店舗5000万/年で。ショールームを広げていく際に妻と一緒に設定した目標。自分で決めたんだから、やるしかねぇだろう。

※書き忘れたが、数カ月間悩まされたぜんそくについては、クリニックほりかわさんの「生き物が出入りしていませんか?」という一言により、隣の倉庫の庭に来る野良猫が原因ではないかと気付き、庭に降りられないように対策したことでピタッと止まった!!本当に感謝。クリニックほりかわさんと堀川病院さんには多分一生お世話になります!
sakuraishinya at 01:01



プロフィール

2004年から日本製工芸品オンラインストアの職人.comを運営しています。これまで134カ国・地域を旅しました(旅行記はこちら)。
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