2015年01月

2015年01月24日

バランス感覚が難しい近頃。

会社というのは一体どう運営するのがいいんだろう。
最近すごくよく思う。

僕の中にも色んな自分がいて、
日本を愛する日本人そのものの血と、
シンガポールに7年いたことによる
外から日本を見る自分が混在していて、
たまに本当に訳分からなくなる。

でもどちらも自分なのだからしょうがない。

その2つがプラスに作用すればよいのだが、
事業が2つに分裂したのだから
会社としては複雑化してしまったと言える。

僕としてはシンプルに一サービスだけをやる会社が好きだ。
だから職人.com株式会社でできれば良かった。
アメリカのベンチャーなんてみんな一つのサービスだけを
運営する会社ばかりだ。

僕もそうなりたかったが、
どうしても日本人のためだけではなく、
世界中の人を幸せにできるモデルを考えないと
自分が満足できなかった。

カフェでとことん懲りたので、
3年も押さえ付けていたが、
ついに我慢ができず世界生産の自社ブランドを始めた。

それはそれで新しい一歩だろう。
しかし、会社としては複雑になったことは間違いない。

僕は本当に一つのことしかできない。
それなのに、一つのことをやろうとすると、
途端に生存本能からなのか新規事業に目が向いてしまう。

だから、今みたいに3つの事業と2つの非営利事業がある
何とも複雑な状態が一番職人.comに集中できるのかもしれない。


昔のブログや動画を見ると、
悲しいかな、最も目を輝かせていたときは、
職人.comを年商1000億の日本を代表する通販サイトにして
パリにショールームをつくると喚いていた頃だ。

もちろん職人.comというビジネスモデルは
かなり理想に近いシステムではあるが、全く完璧ではない。

日本の職人から世界ブランドをつくる、というコピーは
共感を呼ぶものではあっただろうが、いざ取引先が世界ブランドになられると、
直営店舗のみの販売になる可能性があるので、
代理店である当店にはびた一文入らなくなる。

先日のバーバリーの日本事業の直営化により、
三陽商会の売上が1000億→500億の危機に晒されたのは周知の事実。
デサントの、アディダス直営化による売上4割減もそう。
悩みもないとは言えないのが職人.comのビジネスモデルだ。

そんなこともあり、メーカーさん自体の世界ブランド化を
お手伝いをするためにこちらが多額の費用を支払い、
ショールームをパリに開設、というモデル自体が成り立たないことが分かった。

一般消費者と同時に現地のバイヤーも多数訪れるだろうから、
当然代理店である当社を飛び越えてメーカーと直接交渉して卸してもらうことだろう。
そして当社では二次卸はやりたい仕事ではないし、
メーカーさんも禁止しているところが多い。


そんなことを考えていると、
このままではいつまで経っても尊敬する
ボディショップやパタゴニアにはなれないと思い始めた。

そういうわけで世界生産の工芸品ブランドUCHUを始めたのが
現在の複雑な状態に至る経緯だ。

UCHUは世界生産なので、
売り場として外国製のオンラインショップも必要だと次に思った。

インドネシア製の岡本太郎デザインの椅子はどうしても加えたかったのと、
今後もどうしても扱いたい外国製は少ないとは言え出てくる。
その受け皿として姉妹店を始めた。


「職人から世界を変える」には、
トップクオリティの日本製工芸品を販売する場も、
自社で企画するブランドも、外国製工芸品を販売する場も必要だった。

どれもごちゃ混ぜでやることも考えたができなかった。
職人.comに外国製を混ぜるのは、
外国製工芸品がそこまで増える見込みがないため
日本製と外国製のバランスが著しく悪くなるのでできない。


だらだらと自分の現在の状況をまとめてみたが、
やはり今が一番何でもできる状態と言えるだろう。

確かに前より複雑にはなったが、
海外で暮らしたものの宿命かもしれないな。

職人.comもUCHUも姉妹店もどれも止められない。

ということなので、頭が痛い毎日を送っているのだが、
どんどん新しい商品が職人.comに追加されているので、
新規事業への誘惑は完全にない状態は維持できているところを見ると、
このぐらいがちょうど良いのかもね。

誰もがこういう悩み持ってるだろうなぁ。
たった一種類しか仕事がない会社って少ないだろうから。
当社の取引先のほとんどは昔ながらの伝統工芸品を作りながら、
請負もこなしつつ、新しい製品やブランドをやられている。
だからこそ伝統技術も維持できるんだろうけど。
案外そういうものかもしれないなぁ。


ところで、僕は買い物は、必需品以外はほぼ全てオンラインで済ますタイプだ。
中川政七商店の中川さんは実店舗の買い物がお好きだそうで。
僕が実店舗展開が苦手なのはやはり好き嫌いが作用するのかもしれない。

本田宗一郎さんのように得手に帆をあげていくのであれば、
やはりオンラインプラスショールームなどで行くべきか。
相変わらずこの道で人生悔いはない、
と思えるまで前に進めないのであった。

ということで2015年1月24日夜中1時の悩みを記録しておいた。
sakuraishinya at 01:41

2015年01月21日

かなり無茶苦茶だが

やってやった(笑)
もう最近の迷走ぶりの極みとも言える
元凶であるG&Wという店名を葬り去った。

これが職人.comより上に来ることで
ストレスがMAXに達していた。
このショップの名前を
職人.comの姉妹店に本日変更。
その名も「姉妹店」。アドレスもshimaiten.com。
いやー本当にスッキリした。

妻が言った別館みたいな感じだよねという一言に
衝撃が走った。
これだーーー!!!と。
それで適切な名前を探して、
姉妹店にした。
なぜか.comも取れた。

これによりカートはずっと一つで済む。
UCHUは両方に流す。
日本製は職人.com、外国製は姉妹店。
姉妹店はオンラインだけにする。

何を悩んでいたかと言うと、
実店舗を作るとき、
先日までG&Wという名前で全部が置けたらそれは楽チンだと思った。
シンプルじゃないかと。

でも、職人.comのお客さんと、
UCHUのお客さんは違うと思った。
ここが一番大きい。

とにかく良い日本製が欲しい方は
職人.comに来られて、
外国製には興味がないだろう。

もし間違えて買われた日には
大変なことになる。

またUCHUはこれから世界生産をするので、
とにかく良いものというよりは
コンセプトに共感される方に買ってもらうブランドにしたいと思っている。

なので、微妙に客層が違う。

当初は職人.comだけで販売するけど、
いずれはUCHUは独立させたい。
UCHUだけのオンラインショップにするし、
実店舗も構えていく。
データベースも別にする。

僕の究極の夢は、
二つの大きなものを作ったと覚えられたいということだと思い出した。

もちろん職人.comが第一候補なのは言うまでもないが、
第二はUCHUだ。
この似てるようで違うこの二つの事業を大成させていくぞ。

良かったーー!!
やっぱり人間て集中できるのって二つまでだね。
三つはもういらん。
これから職人.comとUCHUだけを伸ばしていくぞー。

iPhoneから送信
sakuraishinya at 00:17

2015年01月20日

走ると気分が良い。

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運動してなさすぎたので
ひっさしぶりに走ってきた。
ほとんど歩いてるぐらいの速さだったが(笑)
まぁそれはいい。

色々とやりたいことは人生ある。
でも最もやりたいことは、と考えたら
世界中に店を作ることだ。
以前飲食に手を出したのもそのためだった。

そのおかげで今につながっている。
やはり世界中を旅してきて、
足跡を残せたと思えるときは
そんなときかなと思う。

ここ京都から世界へ。
素晴らしい生産者とともに。
UCHUの生産者も公開することにした。
合理的に考えても消費者の立場からしたら
分かったほうが安心して買える。

競合に同じように発注されるのでは?
メーカーに直接注文が行くのでは?

それで売上が立たないようなブランドなら
その程度ということで間違いないだろう。

また隠していると思われることが
大変なデメリットになると感じた。
隠し事なくオープンにしていこう。

消費者が混乱されるのではという懸念もあったが、
これでもしUCHUというブランドが伝わらないようなら
出し方を随時変えていく。

メーカーさんとともに成長していきたい。
うちが生産したことで、
どんどん他からも発注されるようになれば
少しは世界を変えているということにならないか?

こういうことからやっていこうじゃないの。
日本は二社やっているので、
次はネパールだ。楽しみ。
sakuraishinya at 00:44


プロフィール

2004年から日本製工芸品オンラインストアの職人.comを運営しています。これまで134カ国・地域を旅しました(旅行記はこちら)。
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